日本で捨てられている服、1日平均1,300トン！(大型の10tトラック130台分)
ファッションの環境負荷とサステナブルな取組み
“SUSTAINABLE FASHION これからのファッションを持続可能に”として環境省のホームページにファッションとサステナブルの現状からアクションが記載されています。例えば、日本の小売市場で売られている約98%が海外からの輸入です。そのため、ファッションの業界では、原材料の調達から輸送に関わるCO2の排出が生じているのです。また、生地・衣服の製造、そして廃棄に至るまで、それぞれの段階で環境に影響を与えることが説明されています。そして、各企業が実施しているファッションのサステナブルな取組みが紹介されています。（出展：環境省_サステナブルファッション (env.go.jp)）
1年間で約48万トンの服が廃棄（日本）
これまで、ファッション産業では、大量量生産・大量消費、大量廃棄がなされてきました。そのため、”製造にかかる資源やエネルギー使用の増加、ライフサイクルの短命化などから環境負荷が非常に大きい産業”と懸念されています。
例えば、平均すると1年間で洋服を18枚購入して、12枚を手放しているそうです。そして、その手放した先は、68%がゴミとして廃棄されているという実態が指摘されています。その量は１年間で約48万トンになり、１日あたりに換算すると約1,300トンにもなるそうです。
この1日平均1,300トンは、大型の10tトラック130台分に相当する数となります。
日本の家庭から焼却・埋め立てされる服（年間約48万トン）は、平均すると1日あたり大型トラックの約130台分という状況を改善すべく、様々な取組が実践されています。
サステナブルへの取組み
これまでの「大量生産・大量消費・大量廃棄」から、「適量生産・適量購入・循環利用」によって、服が大量に廃棄されることを避ける取り組みが始まっています。これは、生産の段階から製造、販売、購入に至る全てのプロセスで実施されることが大切であることを示しています。
取組みとしては、製造工程では廃棄される繊維を少なくすることや環境に配慮した素材や加工の選定、生産時には排出される繊維ゴミの再利用や再資源化が検討、実施されています。また、染色時には廃水を減らせるような仕様変更、長く着用できるような染色技術や縫製技術などの開発など、多くの企業が様々な取組みを実践しています。
さらに、環境省ホームページ（https://www.env.go.jp/policy/sustainable_fashion/）には、サステナブルファッションへの関心割合の調査結果が示されており、過半数が「関心がある」と答えています。実際に、リペアやリユースが手軽にできる仕組みも増えいます。衣服を製造・販売する企業だけでなく、購入者、使用者もサステナブルな取組みに実践することが望まれています。
企業の取り組みの例が環境省のホームページに紹介されています。
例えば、３Rの１つめ、Reduce（リデュース）：減らすとして、ゴミの発生抑制になる「簡単に捨てない」取組みとして、洋服お直しの取り組み事例では、”お直しだけではなくリメイクも積極的に提案”していることが特徴で、世代を超えて洋服を受け継いでく、「受け継ぐお直し」も高い支持を得ていると紹介されています。「簡単に捨てない」「むやみに新しい物を買わない」を実現する洋服お直しの取り組み事例
さらに、次のような取組みが紹介されています。
丁寧な服作りによる衣類ライフサイクルの長寿化に向けた取組事例：”1着の服の着用期間を長くするための仕掛けを随所に盛り込むことによって「究極のエコ」を体現”する株式会社ゴールドウイン「THE NORTH FACE ザ・ノース・フェイス」における事例
リペアを通じて顧客接点を拡大した新たな価値作りの取組事例：”「購入」だけでなく「リペア」による来店動機を訴求することで、新たな顧客接点を開拓”する株式会社ユナイテッドアローズにおける事例
海洋環境への影響が懸念されるマイクロプラスチックの排出削減の取組事例：”洗濯により生じる繊維くずの発生を抑制することで、長時間の使用に耐えうる素材を構築”する帝人フロンティア株式会社における事例
企業の取り組み事例
「簡単に捨てない」「むやみに新しい物を買わない」を実現する洋服お直しの取り組み事例
丁寧な服作りによる衣類ライフサイクルの長寿化に向けた取組事例
リペアを通じて顧客接点を拡大した新たな価値作りの取組事例
海洋環境への影響が懸念されるマイクロプラスチックの排出削減の取組事例
環境省_サステナブルファッション (env.go.jp)
その他、サステナブルに対する企業の取り組み、法規制はこちら（sustainable ）に掲載しています。
こちらの記事は”まなびのハコ”の記事より転用、追記しています。
